実験7

オイルコンパウンドの評価 4 (2005.5〜2006.1)

  • CPUの放熱用コンパウンド(Thermal Compound ZERO Spec2、Thermal Compound ZERO、G751、銀入りグリース) の比較評価を行った。
  • 環境 (室温:26℃)

     CPU  P4 2.6GHz@3.2GHz
     ヒートシンク  水冷
     MainBoard  P4P800
     Memory  PC800 512MB
     OS  Windows 2000

    測定方法:

    1. ウォーターヘッドにThermal interfaceを薄膜塗布する
    2. OS起動後、コア電圧1.65Vで3.2GHzまでオーバークロック
    3. CPU温度が下限で安定するまで待つ
    4. CPU発熱ソフトを同時に3個起動させ、CPU付加100%の状態を維持する
    5. その際のCPUコア温度をユーティリティソフトで測定する
    6. ZERO Spec2については、塗布方法、揮発後の変化を測定

    試験材料の特徴および結果
     分類
    オイルコンパウンド
     品名 ZERO Spec2
    ZERO
    G751 銀入り
     熱伝導率( W/m・℃) 揮発前 揮発後
    揮発前
    揮発後  4.5 9.0
    4.1 6.1
    6.5
    10
    熱抵抗(mm2-K/W) 2.9 5 4.3 -
     粘度 140 -
    100
    - 350 -
    到達温度 50 52 52 54

    実験を終えて
    「ZERO Spec2」 は 「ZERO」 の進化版であり、熱伝導性フィラーの粒子径、粒度分布をコントロールすることにより、低熱抵抗を実現しています。熱伝導率を2倍大きくすることを、厚みを1/2にして実現しようとしており、今までとはちょっと違うアプローチをとっているところが興味深いです。
    高熱伝導率を溶剤で希釈することにより、塗布しやすい粘度にしたものが「ZERO」で、粒子径コントロールにより、さらなる薄膜塗布を可能にし低熱抵抗を実現したものが「ZERO Spec2」です。熱伝導率は「ZERO」よりも低いですが、熱抵抗が約半分であることと、さらなる薄膜塗布が可能であるため、好成績をおさめました。
    「ZERO」は塗布作業によって効果が左右される事が多かったのですが、「ZERO Spec2」はばらつきも少なく誰もが扱える製品といえます。

    銀入りグリースは最新のものではなlく、200時間後に性能が発揮されるため、比較評価としては参考程度にとどめてください。粘度は塗布した感覚では、評価中、もっとも硬い製品であり、測定結果があまりに悪いため、何度か塗布し直しましたが改善は見られませんでした。

    最近は各社とも粒子径コントロールされたものを投入してきています。ある意味、熱伝導率至上主義からの脱却ではないでしょうか?

    製品選びについて
    ・表示の単位に気をつけてください。
    inch、cm、mmにより表示される数値そのものが違ったり、桁が変わってくる場合があります。くれぐれも間違いの無いように。
    ・ほとんどの場合、スペックは規格値ではありません。
    ですから表示されている数値での比較は、あまりあてになりません。測定方法にも数種類あり、結果もまちまちです。粘度は塗布した感覚と数値では、かなりのずれがあります。
    時間が許すのであれば、いろいろな製品をお試しください。

    最後に
    今回、評価から「ZERO Spec2」の発売まで、かなりの時間が経ってしまいましたことをお詫びいたします。