実験2

オイルコンパウンドの評価 2 (2001.10.1)

  • CPUの放熱用コンパウンド(G751、PremiumThermalCompound、αGelpaste)と、PGSグラファイトシート、eGRAFを使用した時のソフトウェアモニター上のコア温度と、コアの真上のヒートシンク温度を測定し、熱伝導材の効果を探る。
  • 環境 (室温:23℃)

     CPU  P3 800MHz
     ヒートシンク  FC-PAL35T
     MainBoard  CUSL
     Memory  SDRAM128MB
     OS  Windows me
    • 測定条件:ファン停止の状態で、SuperPI 209万桁のLoopごとのコア温度と、ヒートシンクのコア真上の温度を測定。
           *ヒートシンクの温度が高いほど、コアの熱を効率よく伝えている。    
    グラファイトシートの評価
    今回使用したプレートについて
      材質 : 無酸素銅(C1020)
      サイズ : 32mm×32mm×2.5mm
      凹 : 24mm×24mm×0.68mm
      面粗度 : 6.3S
      取付 : CPUに両面テープで固定
      FC-PAL35T専用
    「eGRAF」、「KC-PGS」の測定には、上のイラストのようにコアとプレート(写真参照:↑)には「KC-G751」を、プレートとヒートシンクには「eGRAF」、「KC-PGS40」をそれぞれ使用してコア温度の測定をしました。グラファイトシートの代わりに「KC-G751」を使用した物を参考にしてください。
    アルミを1としたときの銅の熱伝導率
    プレートによりグラファイトシートの有効面積を確保し、熱分布を改善すると・・・・
    プレートによる加圧の増加、熱分布の改善により、イラストのような比較が実際にはどのようになるのか?
    試験材料の特徴
     分類 オイルコンパウンド グラファイトシート
     品名 KC-G751
    PremiumThermal
    Compound
    αGlpaste KC-PGS eGRAF
     熱伝導率( W/m・℃) 4.5 6.8 6.5 5.0以上 7.0
     熱伝導率(面方向)(W/m・℃)       600〜800 200
     厚さ(mm)       0.1±0.05 0.127
     SuperPI 209万桁終了時コア温度(℃) 58 59 61 57 58
    *「KC-G751」は、6ヶ月使用後のデータです

    オイルコンパウンド実験結果とグラフ グラファイトシート実験結果とグラフ

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    実験を終えて
    より良い放熱のため、熱伝導率が高いことはもちろんですが、CPUとヒートシンクの間に挟む放熱材料との密着性が重要!いかに空気を挟まないようにするかが課題です。

    グリースを塗布する場合、CPUのように冷熱サイクルが激しく、熱膨張率の差があると、グリースが移動する可能性があり、空気層の発生につながり熱抵抗が上がってしまう場合があります。P-3のコアのように凸上になっている場合、グリースの種類によってはグリースの移動が早く、適さない場合もあります。柔らかいグリースだと、わずか数時間で熱暴走するのはこのためです。今回テストしたグリースは「KC-G751」が一番柔らかく感じました。
    PTC(PremiumThermalCompound)は熱伝導率が違いますが、規格値ではないので、実は同じ製品なのかもしれません。Cooler Master でもヒートシンクのテストには「G751」を使用しているようですから。
    *信越化学工業では現在(2001.10)のところ、G751以上の性能のものは販売しておりません。

    放熱用のシートを挟む方法もあります。その場合、放熱用のゴムシートであっても、圧着力が不足していると密着性がなく空気を挟んでしまいます。「KC-PGS」が性能を発揮できないのはこのためです。
    そこで、今回は加圧プレート(秘密兵器)+放熱グリースでテストしましたが、見事、1番となりました。

    グリースの移動については、テストした3製品は問題ないと思われます。
    PGSグラファイトシート・eGRAFは、ある程度の圧力をかけないと性能が発揮できません。またPGSについては、eGRAFにくらべ、面が凸凹ですから、グリースとの併用を進めます。K-craftで4ヶ月間ロードテストしたところ、「KC-PGS」を使用した場合、コア温度は高く(+2℃)表示されますが、安定性は「KC-G751」と変りませんでした。